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円堂まゆみの日記

 「ふれあいトーク大賞 100選」の中に千羽鶴の話がありました。
 25才で病死した息子さんの話をお母さんが書いてます。

 息子が癌を再発し重体となった時、それまでお互いに励まし合っていた同室の2人に
 よって、千羽鶴が急きょ計画され、32才で直腸癌のTさんが痛み止めの効かぬ腹を
 かばいながら、折り紙と針と糸を買いに行き、30才で多発性骨髄腫の為、歩けない
 Sさんが、医師、看護婦さん、他の病室の人達など多くの人々の協力を得て折られた
 鶴を一つ一つつないでくれた。

 それから10日余り、7分は駄目と言われた危機を脱した時の息子の第一声は
 「前方にパーッと光が射していて、そこへ行こうとしたけど、何かが自分の尻尾を
 しっかり押さえていて行けなかった。でもあの尻尾って一体何だったんだろう」
 というものだった。

 その翌日、突然個室の両扉が開けられ、看護婦さんに押された一台のストレッチャー
 が入ってきました。台にはSさんが千羽鶴を高く持ち上げながら座っていました。
 Tさんも一緒でした。息子は一目見るなり、
 「母さんこれだよ。この千羽鶴が俺の尻尾だったんだ」と叫びました。

 あの日から千羽鶴は息子にとって何よりも大切なものとなり、東京から千葉へ
 転院、それから故郷へと帰って来た時も一緒でした。自宅へ帰ってからは、現代の
 医療の限界を悟り、入院はもちろん一切の治療を拒否しながらも毎日笑顔を絶やさず
 「早く死にたいとは思わない。一日だって延命してやるぞ!」と目を輝かせ強い精神力
 で力一杯生きました。

 夫婦にとって、人生の試練ともいうべき最も辛いひとときを耐えながら、息子が荼毘に
 付されて帰ってくるのを待っていた。その時、「ただいま」と弾んだ声、続いて白布に
 覆われた遺骨を抱いた娘を先頭に、晴れ晴れとした全員の泣き笑いの顔があった。

 驚く私に「奇跡よ、奇跡が起きたのよ」の言葉と同時に、差し出された線香の箱。
 そっと蓋を開けると、小さく縮まった無数の千羽鶴が入っていた。縮小したものの
 両羽根を広げ、まっすぐに突き出た首、先の尖ったくちばしは、いつも部屋の隅から
 息子を見守り続けた時の形そのままだった。色は全体に茶が多く、その中に白と
 グリーンも少し混じっていた。触るとカリカリとした堅さだった。

 それにしても数千度のバーナーの炎に耐え、鉄板上の骨灰の上に群がる千羽鶴の
 さまは、まるで花が咲いたような見事さで、その気品ある姿、形は言葉も出ないほどの
 深い感動を与えたそうです。そして、その感動はいつしか悲しみさえも吹き飛ばして
 しまったようです。
 (素晴らしい話ですよね。紙の鶴が数千度の熱の中で形を残したなんて・・
  これこそ奇跡ですねえ。今夜は眠れないかも・・)
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