円堂まゆみの日記

 「心に残るとっておきの話」に犬の話があり涙がでました。
 或る夫婦が、柴犬を飼っていたそうです。夜になると時々
 ワンワン吠えるので気になっていたそうです。
 
 ある晩、近所の男性が怒鳴り込んできて言いました。
 「犬がうるさくて赤ん坊が泣きやまなくて困っているんだぞ!」
  その犬を捨てるか、殺すかしろ!」
 凍りつくような恐ろしい言葉を聞き、夫婦で震え上がりました。
 夫婦には子供がなく、犬を子供のように可愛がっていたのです。
 
 悩んだ末に、大阪に住む妹に頼み、犬を車に乗せて連れて行きました。
 久留米に帰ってきたその晩、妹から電話がありました。
 「兄ちゃん、犬が鎖をかみ切って逃げたよ!」
 犬が逃げてから2週間目に広島県呉市の警察から電話がありました。
 首輪に連絡先の電話番号と名前が書いてあったのです。
 すぐ駆けつけると犬は骨と皮になっていたけど、主人の顔を見た途端
 飛びついてきたそうです。本能で西の方角だと思い、主人に会いたい
 一心で何も食べずに走って来たのでしょう。
 久留米に連れて帰ると、奥さんは犬に抱きついて泣いたそうです。

 その晩、近所の赤ん坊が泣くのが聞こえました。主人はすぐその家に
 行きました。そして、そこの主人に言いました。
 「赤ん坊がうるさくて迷惑しているぞ!その赤ん坊を捨てるか、殺すかしろ!」
 そして犬の話をしたそうです。赤ん坊の父親は一瞬凍り付き、そして土下座して
 謝ったそうです
 「申し訳ありませんでした。許して下さい!」
 犬は命を懸けて主人の所へ帰って来られたけど、無理がたたったのか?
 1年ほどで死んでしまったそうです。
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